舌痛症
舌の横・舌の尖のヒリヒリ、ピリピリした痛み
					最近、舌の尖やその側面がヒリヒリ、ピリピリしてきました。その痛みがずっと続いて治りません。鏡で見たら特に変わった様子もなく普通だけどこれって悪い病気ではないの?心配です。
それはもしかしたら、舌痛症かも知れません!
舌痛症??
舌が痛くなる病気
舌粘膜の外傷
					舌を誤って噛んでしまったり、歯や詰め物の尖り、義歯の不適合、歯列不正などによる舌の傷。
				
				
					口内炎
					ウイルス感染、体力低下による免疫機能低下などによって、舌の縁や尖に白くて丸い病変がみられます。
				
				
					貧血
					悪性貧血(ハンター舌炎)
ビタミンB12欠乏症貧血と呼ばれ、血液検査で確認します。 舌は赤くテカテカしています(ハンター舌炎)。
				ビタミンB12欠乏症貧血と呼ばれ、血液検査で確認します。 舌は赤くテカテカしています(ハンター舌炎)。
					鉄欠乏性貧血
					血液検査で確認します。ハンター舌炎と同様に舌は赤くて平らです。
				
				
					舌痛症
					舌を見ても何も変わったところはありません。しかし舌の縁や舌の尖にピリピリと痛みがあります。
				
			舌痛症
症状
- 1.
 - 舌の縁や尖にピリピリと痛みがある。その痛みが変わらず数ヶ月続きます。
 - 2.
 - 口腔内検査をしても舌や歯、その他の粘膜に異常な所見は認めません。血液検査やレントゲン検査でも異常は認めません。痛みの感覚は電撃痛や拍動性の痛みとは違いしびれのような痛みですが感覚が無くなる麻痺ではありません。
 - 3.
 - 仕事中や食事中など何かに集中している時に痛みは感じません。何もしていない時痛みを感じます。
 
特徴
- 年齢
 - 若年者には見られず50才以上が多くを占めます。
 - 性別
 - ほとんどが女性です。
 - 性格
 - おもに真面目で几帳面な人です。
 - 訴え
 - 舌癌ではないかと心配します。
 - 経過
 - 長期間痛みが持続しています。
 
原因
- 1.
 - 心理的要因
歯科処置で舌感が変わることでの不安。そのことによって普段見ない舌をよく見るといろいろな解剖所見があり、舌がんではないかと心配になり、ちょうど年齢も癌年齢であるためそれが痛みと感じるようになります。 - 2.
 - 痛み神経回路の混線(幻肢痛と同様)
幻肢痛とは足など切断した場合その無い足に痛みが出現することです。すなわち痛みを発生する場所がなくても脳が勝手に痛みの信号を発生させるメカニズムです。 
治療
					現在、舌痛症に対する治療法は鎮痛剤、漢方薬、抗うつ薬、ビタミン剤、含嗽剤、保湿剤、口内炎用軟膏などがあり確立されていません。つまり「治ることもあれば治らないこともある」ということです。
ひとつだけ言えることは舌痛症はガンではありません。主治医とよく相談することが必要です。主治医といろいろな治療法の説明を受けながら痛みと付き合って少しずつ症状が改善されることを目標に、主治医とともに治療して下さい。
			ひとつだけ言えることは舌痛症はガンではありません。主治医とよく相談することが必要です。主治医といろいろな治療法の説明を受けながら痛みと付き合って少しずつ症状が改善されることを目標に、主治医とともに治療して下さい。
- 引用・画像提供
 - 口腔外科の臨床 / 医歯薬出版株式会社
 

